Remember Shakti以降のマクラフリン先生の率いるエレクトリックバンド、The 4th Dimensionが遂に来日を果たすということで最終日の2nd公演に突撃してきました!
『Industrial Zen』(もう8年前なのね)あたりからの、ハードコアフュージョン路線への回帰(?)の流れから、『Floating Point』でのインド人ミュージシャンの起用を通り、現在も一部メンバーは流動的ですが、インド人ドラマーRanjit Barotと、天才Gary Husbandという編成が、現在のThe 4th Dimensionの中核となっているようですね。
現在のベーシストはザヴィヌル・シンジケートでも活躍したEtienne Mbappe。ボナと同じカメルーン出身の超絶プレイヤーです。両手に黒い手袋をはめた状態でベースを弾く姿は、かなりのインパクト!
セットリストは『Floating Point』収録の2曲で幕を開け、90年代のやや懐かしめの曲なども挟みつつの濃厚な全11曲。アンコールではマハヴィシュヌ1stからの『You Know, You Know』というマクラフリンファン歓喜のセレクトになっておりました。
マクラフリンのライブは2009年のFive Peace Band以来。Chickを含め全員がリーダー級だった5PBでは、やや遠慮気味にも見えたマクラフリン先生ですが、やはり自分のバンドでは本領発揮の姿を見せてくれました。御年72歳とは思えない火の出るようなフルピッキング、これをまた軽やかに弾いてみせるものだから驚き。ワイヤレスを付けたPRSを抱え、会場内を入場している時から、既にギターを弾いてましたから(笑)
ドラマーのRanjit Barotは近年マクラフリンが熱心に起用しているインド人ミュージシャン。モダンなフュージョン系のプレイもこなし、かなりシンバルを煩く鳴らすような派手目のプレイから、Abbajiでは美声を聞かせてみたり、変拍子タップリのドラムソロでは半分以上“声ドラム”(Shaktiのアレです)をやってみせたりと、かなりの注目を浴びておりました。
そして憧れのGary Husband! 今までなかなか機会が合わず、今回初めて見ることができました! しかもキーボードをメインにドラマーとしての姿まで見ることができて大感激。シンセはNord Stage2とLead2Xをメインに使用。手元のMacPro経由?と思われるサウンドをレイヤーしたり、シーケンスを鳴らしていたのも彼でしょうか。中盤以降、何度か曲中でドラムセットに座り、Ranjitとドラムソロで掛け合ってみたり、ツインドラムで叩いたりと大いに盛り上げてくれました。
(奥からRanjitのソナーのキット、Garyのパールのキットとキーボードセット)
失礼ながらマクラフリンの音楽は決して一般ウケするようなものではないのですが、それでもこの日の会場は満員。マクラフリンが弾き終わるたび、各プレイヤーのソロのたびに多くの拍手と歓声が巻き起こっていました。好きな人には堪りませんもの。フュージョン系のライブはそれなりに(?)、見慣れている私も、久々に凄いものを見てしまったと終演後はやや興奮状態でした。
冷静なライブレポは、ブルーノートのブログの方で見て頂ければと。
http://www.bluenote.co.jp/jp/reports/2014/03/24/john-mclaughlin-the-4th-dimension.html
〜Setlist〜 2nd set
- Raju
- Abbaji (For Ustad Alla Rakha)
- Little Miss Valley
- Light At The Edge Of The World
- Echoes From Then
- Senor C.S.
- Call & Answer
- New Blues Old Bruise
- Hijacked
- Mother Tongues
encore
- You Know, You Know
- アーティスト: John McLaughlin & The 4th Dimension
- 出版社/メーカー: AGATE
- 発売日: 2014/04/06
- メディア: CD
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分かりにくいですがマクラフリンの足下。今回もアンプは無しのライン出し。相変わらずプレイは凄いのですが、音はもう少しなんとか…とか思ってしまうのは、贅沢というものでしょうか(笑) ご本人は好んで出していると音だとは思うのですが。