AORのガイド本などで名前は知っていましたが、リマスター盤が紙ジャケットで再発されたのを機に購入しました。この夏、頻繁に聴いた一枚です。
1982年発表。カナダ出身のシンガーソングライター、David Robertsが残した唯一のアルバムです。プロデュースはGreg Mathieson(Larry Carltonの「Room 335」でキーボードを弾いていた人物、と言えば分かりやすいでしょうか)とJay Graydonが手掛けています。
バックを固めるメンバーは、Steve Lukather(g)、Jeff Porcaro(ds)、Mike Porcaro(b)。キーボードはDavid Roberts本人とGreg Mathiesonが担当し、シンセサイザーのオーバーダブにはDavid Fosterの名前もあります。さらにコーラスにはBill ChamplinやTom Kellyが参加しています。この顔ぶれに馴染みがある方にはたまらない人選ですが、一言で表現するなら「Airplay + TOTO + Chicago + α」といった雰囲気です。
これだけのメンバーですので、サウンドの傾向やアレンジ、演奏の完成度は容易に想像がつくかと思いますが、実際その期待を裏切らない仕上がりです。特筆すべきはDavid Roberts本人のソングライティングの素晴らしさでしょう。ハードなナンバーからライトファンク調のミディアムナンバー、メロウなバラードまで、そのどれもが良質なメロディに溢れています。バックの的確なサポートと相まって、絶品のAORサウンドを生み出しています。
David Robertsのボーカルはそれほど派手ではありませんが、甘めのハイトーンボイスで、この手のサウンドには実によく合っています。これまで夏になると毎年一度はAirplayを聴き返していましたが、これからはこのアルバムも欠かせない一枚になりそうです。
