「夏といえばAOR」ということで、1986年に発表されたホワイト・ハート(White Heart)のライブ盤をご紹介します。収録内容から察するに、録音自体はもう少し前、2ndアルバムを中心に1stの楽曲も織り交ぜた時期のものと思われます。
ホワイト・ハートは80年代初頭、ナッシュビルのセッション・ミュージシャン軍団によって結成されたバンドです。最大の注目点は、後にジャイアント(Giant)を結成するダン・ハフ&デヴィッド・ハフのハフ兄弟が在籍していたこと。その成り立ちからも、当時一世を風靡していたTOTOの路線を強く意識していたことが伺えます。
「ホワイト・ハート」という名前から、いかにもハードロック的な音を想像しがちですが、その実態はポップ・ロック寄りの極上AOR。エアプレイ(Airplay)を彷彿とさせるキラキラしたキーボードが印象的な爽快ポップ・ソングから、DX7系のエレピがいかにも時代を感じさせる甘いバラードまで、非常にクオリティの高い楽曲が揃っています。
後に結成されるジャイアントがかなりハードロック色を強めていくのに対し、この時期のホワイト・ハートは当時の「オシャレ・サウンド」特有の甘酸っぱい雰囲気が溢れまくり。中には「TOTOの二番煎じかな?」と思わせる曲もありますが、そこはご愛嬌。
ギターファンとしては、若きダン・ハフのプレイが最大の聴きどころ(これがまたスティーヴ・ルカサーっぽい!)。もちろん楽曲そのものが素晴らしいので、夏にぴったりの爽やかなAORを探している方にも自信を持っておすすめできる一枚です。
