スウェーデンのロックバンド、Moon Safariの来日公演が川崎のクラブチッタで行われました。Moon Safariの来日は2013年の初来日から今回で4回目、前回2017年からはなんと7年ぶり。ここ10数年の間で、最もフェイバリットなグループなので、この日を楽しみにしていました。
Moon Safari Japan Tour 2024 - Avalon Label|Tokyo Japan
取り急ぎ自分のXのポストを補足しつつ備忘録。もう少し補足するかも。
昨年12月のチケット発売日、、珍しく新宿のディスクユニオンプログレ館に並んで、最前列のチケットをゲット。チケット料金は13,000円、円安&物価高の時代、わざわざスウェーデンからたった3公演のために来日してくれるのだから文句はないけど、若者が気軽に来日アーティストのライブを見るには少々厳しそうなので(チッタで全席指定というのが大きいか)、渋谷のときのようなスタンディングの公演があると嬉しいかも。今回の来日ではこの他に、ややプレミアム設定の青山月見ル君想フ公演と、オールスタンディングの大阪公演が設定されていました。
Moon Safariチッタ公演、そこそこいい席取れた。union割り当て分、整理券から並んだ人だけではたぶん売り切れないんじゃないかな? pic.twitter.com/B7h6NNu5WO
— OKP@音楽垢 (@okprogre) 2023年12月16日
来日メンバーは2017年と同じ…… 予定でしたが来日1ヶ月前になって、キーボード&ボーカルのセバスチャン・オーケソンが自身のボーカルグループの活動に専念するためバンドを離脱。キーボーディストとしてはフロントマンでもある兄サイモンのサポートではあったものの、コーラスも含め重要なパートも担当していたのでアンサンブルの再構成が気になるところ。
【MOON SAFARI 来日メンバー変更のお知らせ】
— ワールド・ディスク (@WORLD_DISQUE) 2024年4月11日
来る5月の「ムーン・サファリ」来日公演に、セバスチャン・オーケソン(kbd,vo)は、インターネット・ヴォーカル・グループ Dad Harmony の活動に専念するため、不参加となりました。来日公演は、彼を除く5人編成で行われます。https://t.co/EH2dtfUSaf pic.twitter.com/dKHjFzgfpK
2000年代以降の日本のプログレ聖地、川崎クラブチッタ。Moon Safari初来日のステージも、ここクラブチッタで行われたヨーロピアン・ロック・フェス 2013でした。
物販はCDとTシャツのみ。ツアーTシャツが5000円の時代に突入しています(2枚買った)。
サイモン・オーケソンのキーボード。まさかの初代Nord Lead(SOUND CREWでのレンタル)とNord Stage 6HP。足元は下鍵盤用のサスティンペダル1つのみとシンプル。
前回、前々回の来日時はNord WaveとStage 3HPだったので、初代Nord Leadをレンタルしていることに驚きました。基本的にNord Lead系ではシンセリード系を1音色のみ、Nord Stageはピアノ、ハモンドオルガン、メロトロン系のストリングスと限られた音色しか使ってないので、レンタル器材にもそこまで拘ってないのかも?
今更だけどサイモンのシンセ、上段は初代Nord Leadだったのね。SOUND CREWのシールがあるからレンタルだろうけど前回、前々回とNord Waveだったので意外なセレクト。レンタルの都合なのか本人のオーダーなのか? pic.twitter.com/fHaYn5tLcp
— OKP@音楽垢 (@okprogre) 2024年5月29日
2014年のNord Waveは自分で片付けていたから私物だった気がする?
— OKP@音楽垢 (@okprogre) 2024年5月29日
下段はNord Electro 6HP、以前は3HPだったのでそのまま後継機を借りてるだけかな。基本的にピアノとオルガンの音しか使ってないはずだしhttps://t.co/EsUqSjUhlS
ポンタス・オーケソンはお馴染みのパーカーと予備でストラト。ライブは全てパーカーで弾き通していました。足元はLine 6のフロアマルチPOD HD500Xのみ。ギターアンプは使わずラインアウトから直接PAに送っているようです。ヘッドホンアウトにジャックが刺さっているのはモニター用を別で引いてる?
ペッター・サンドストレムの12弦エレアコとミカエル・イスラエルソンのドラムセット、ヨハン・ヴェステルンドのベース。水はトップバリュ。
ステージ上がスッキリしていますがギター、ベースアンプやフロアモニターのない完全イヤモニ時代のステージ。今回は最前列なので中音混じりの音を聴くことになるかと思ったら、ステージの上からはドラムセットの音しか聴こえませんでした(笑) さすがにチッタ最前の音響はベストではなかったですが、一応各パートそれなりに聴こえました。
ドラムが生音で聞こえるのイヤモニ時代のライブはステージ中音が静かだから。最前だと静かな曲中でポンタスがマルチのプログラムチェンジするカチカチ音まで聞こえます。ギターアンプもベースアンプもないステージ上でした pic.twitter.com/q0X4jdytSx
— OKP@音楽垢 (@okprogre) 2024年5月27日
ポンタス最前。過去のライブではちょっと音量控えめだったり、たまにミスったりおいしい部分を弾き忘れることもあったポンタス、今回は絶好調で美麗なフレーズの数々を見事に歌い上げていました。テクニカルに走るのでもなく、勢いに任せるのでもなく、淡々と一癖ある美しいギターソロを奏でる男、ポンタス・オーケソン。終演後記念撮影して貰いました。
7年ぶりのMoon Safari、最前から堪能しました。ポンタス・オーケソンのギター、過去一良かった! pic.twitter.com/7IYvbK0ulQ
— OKP@音楽垢 (@okprogre) 2024年5月27日
サイモンは今回やや声がかすれ気味で後半やや辛そうでしたが、いつも通りの華麗なキーボード、ペッターとのツインボーカルで会場を盛り上げます。最新作『Himlabacken Vol.2』からはベースのヨハンがボーカルを取る場面や(Blood Moon)、ペッター、サイモン、ポンタスが交互にボーカルを回すなど(Teen Angel Meets The Apocalypse)、メンバー全員が歌心のあるMoon Safariの強みを大いにアピールします。
2013年の初来日以来、13年ぶりにクラブチッタ川崎で演奏されたA Kid Called Panic、前回はオープニングナンバーとして、今回はアンコールでした。毎回この曲が演奏されると涙が出てしまう… pic.twitter.com/UqM96ErSZM
— OKP@音楽垢 (@okprogre) 2024年5月27日
前任者とは大きくタイプの異なる激しいドラムプレイが特徴のミカエル・イスラエルソン。前回はまだバンドに馴染みきってないようにも感じられましたが、活動を共にする時間が長くなってきたこともあって今では欠かせないメンバーの1人。聴こえてくるドラムの音はほぼ生音だった気がします(笑)
ドラムが完全に生音で笑った🥁 pic.twitter.com/M2FJ0Lqjqz
— OKP@音楽垢 (@okprogre) 2024年5月27日
今回はセバスチャンの抜けた穴を同期音源で補っていたこともあり(全曲でかは不明ですが、明らかにサイモンが弾いてないシンセや、メンバー以上のボーカルが鳴ってる曲がありました)、クリックの効果もあってかテンポの揺れもクリックの中で暴れる感じが丁度良かったように思います。
セバスチャンの離脱をどう埋めるか気になってましたが、キーボードとコーラスは同期を使ってましたね。ドラマーが変わってからリズムがファジーになってたのがクリックが入ったことでいい感じに補正されていました… pic.twitter.com/XHmAayfgdQ
— OKP@音楽垢 (@okprogre) 2024年5月27日
ただでさえ歌と鍵盤で忙しいサイモン。セバスチャンパートをどうするかと思ったら、そこは同期音源で解決していました。「Too Young To Say Goodbye」とか以前はライブだとピアノだけだったのが、ベルの音もレイヤーされていて、最初Electro 6でレイヤー、スプリットを作り込んでる?と驚いた…
— OKP@音楽垢 (@okprogre) 2024年5月29日
…けど、しばらく見てたらサイモンの弾いてない音が結構鳴ってるのが分かったので(ハモも2人だけにして分厚かったし)同期使っていると分かった。あとあれだけ揺れるドラムのリズムが一定だったので
— OKP@音楽垢 (@okprogre) 2024年5月29日
A Kid Called Panicとかサビ前でドラムがタメる曲は同期は使ってないと思ったけど、動画見たらサイモンが弾いてないメロトロンの音がピアノやシンセと一緒に鳴ってるし、どうやってるか分からなくなった。テンポが一定じゃないクリック入った同期音源とかあるのかな?
— OKP@音楽垢 (@okprogre) 2024年5月29日
Teen Angel Meets The Apocalypseの途中で止まりそうになってメンバーが顔を見合わせたときはハラハラした。同期だから止められなかったのか、同期なしだから押し切ったのかは分からない。Moon Safariらしいゆるさでもあり、長年一緒やってるメンバーだからできる阿吽の呼吸でのピンチ回避でもあった
— OKP@音楽垢 (@okprogre) 2024年5月29日
とまあ、とりとめのない話ばかりですが、ライブはいつも通り大変素晴らしく大満足。遠くスウェーデンからの遠征はなかなか大変だとは思いますが、ぜひまたの来日を実現して欲しい。30日の最終大阪公演も無事に終えられることを祈ってます。
この13年の間、メンバーの交代や離脱もあったしそれぞれが別に仕事を持っている中、遠くスウェーデンから日本に4回も来てくれるなんて本当に凄いことだと思う。これからも続いて欲しいバンドだし、ぜひまた日本に来て欲しい
— OKP@音楽垢 (@okprogre) 2024年5月27日
ポンタス足元のセットリスト(逆さに補正)。
〜Setlist〜
- 198X (Heaven Hill)
- Too Young To Say Goodbye
- Heartland
- Between The Devil And Me
- Blood Moon
- A Lifetime To Learn How To Love
- Forever, For You
- Emma, Come On
- Mega Moon
- Teen Angel Meets The Apocalypse
- encore:A Kid Called Panic