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『Freeway Jam: To Beck and Back』

ジェフ・ベックのトリビュート・アルバムです。レーベルはMascot Recordsからですが、実質的にはTone Center(Shrapnel)でお馴染みのジェフ・リッチマン・プロデュースによるトリビュート・シリーズの最新作と考えてよいでしょう。
ジェフ・ベックといえば、今なお進化を続けるロック・ギター界の巨星ですが、本作に参加しているギタリストの半分以上がジャズ/フュージョン系から選出されているのが興味深いところ。彼がジャンルの垣根を超えて多大な影響を与えてきた証とも言えますね。

収録曲はどれもお馴染みのナンバーばかり(「ジェフ・ベックのトリビュートなのに、厳密には彼が作曲した曲は……」というのは言わない約束ですが)。各曲ともオリジナルのイメージを大きく逸脱せず、それでいて参加ギタリストの個性がしっかり刻印されています。

注目はEric Johnson「Beck's Bolero」 これがとにかく強烈なインパクト。導入部から「まさかこう来るか!」と驚かされました。完全にエリック・ジョンソン・ワールド全開なのに、見事に「ベックス・ボレロ」として成立している。一本取られた気分です。

豪華なバックバンド このシリーズの醍醐味は、バッキングの素晴らしさにもあります。今作では第2期マハヴィシュヌ・オーケストラにも在籍したミッチェル・フォアマン(Key)が参加しているのが大きなポイント。 『Blow by Blow』に始まるインスト期のジェフといえば、ヤン・ハマーとの壮絶なリードバトルが象徴的ですが、そもそも彼がインスト路線に舵を切ったきっかけの一つがマハヴィシュヌからの影響でした。そんな歴史的な繋がりを噛みしめながら聴くと、また感慨深いものがあります。ミッチェル・フォアマン、実に見事な仕事をしています。