定刻を10分程度過ぎた頃に暗転。ステージ上はいつもの立ち位置で、下手のJeffの定位置に今回代役を努めるReb Beach。Jeff必須アイテムな髪なびかせ用の足下扇風機はナシw ギターはお馴染みのSuhrのRebモデルに、後半戦では鮮やかな赤のSuhrも登場しました。しかしNRのステージ上下手両方からFRT系のアーミングが聴こえるというのはちょっと違和感だ。
Bradはボロボロになった赤Fenderはやはり引退で、新シグのPRSを使うかと思いましたが、メインギターは懐かしのフェルナンデスBradモデル(ワイヤレス埋め込み仕様)でした。FRTもピカピカ。 PRSは中盤の数曲のみに使用してましたが、やはりBradは赤ストを弾いてる姿が基本形。 Brad、Reb共にアンプはMesa/Boogie中心で、Rebはレクチ以外にCustom Audio OD100なども。全体的にPAの分離が悪かったのもありますが、Bradに比べて、Rebはリードの音ヌケが悪かったですね(機材の不調もあったようですし)、残年。
KellyはDWのセットをお馴染みの横向きセッティングですが、ステージ中央向き+正面にも向けた2種類のキットを組み合わせたドラムセット。一見ツーバス風ですが、曲によって2つのキットを叩き分けけたり組み合わせてみたりと。スネアの音色の差以外は、ちょっと分かりにくかった気もします。
キーボードのMichaelは、2段スタンドの上段にTRITON、下段にALESISの88鍵盤。2003年の来日の時も同じだったかな。ピアノ系のプレイは悪くないのですが、Secret Of My Successのオケヒットを弾かなかったり、Rumours In The Airのアルペジオがアレだったりと、相変わらずイマイチな印象。Alan Fitzgerald脱退後の、サポート時期からかなり長いだけにもう少し頑張って欲しい。
さて、スタージはいきなりThis Boy Needs To Rockからのスタート。てっきり最新作「Hole In The Sun」からかと思いきや、まさかこの曲を持ってくるとは! 会場ものっけからヒートアップ。中盤のギターソロから何故かHighway Star(DP)のギターソロに突入。そのままワンコーラス歌いきって、再びThis Boy〜へ戻るというアレンジ。まだ1曲目だというのに茶目っ気タップリです。
続けて新譜よりTell Your Vision、東京初日はこの1-2曲目の曲順が逆だった模様。最終日ということで、ファン受けの良いThis Boy〜をオープニングに持っていったのでしょうか。Sing Me Away、Touch Of Madnessとお馴染みのナンバーが続き、Kellyの男臭いボーカルの生える新譜ナンバーのDrama Queen。新旧の曲で会場の反応に差が出てしまうのはしょうがないですが、グレイテストヒッツに上手く新曲を混ぜているなという印象。
ボリューム奏法+付点8部ディレイから始まるRumours In The Air、ストラトタイプのSuhrを使っているRebですが、Jeff同様にハンマリングで音を出しつつ右手はボリュームポットの操作のみに専念。アウトロソロではRebが得意のタッピング技を魅せます。
Kellyの重たいビートからSeven Wishesへ。おおお、こちらもThis Boy〜同様聴きたかった曲なので嬉しい。Seven Wishesと言えば、Jeffの8フィンガーですが、Reb式のタッピングソロになっていました。Rebは基本的にオリジナルのJeffのフレーズを踏襲しながらも、所々自分のスタイルに変更して弾いてました。ファンとしては「ここは変えないで欲しい」的な部分もあるのですが、Rebだって名のあるベテランギタリストですしね…。 中盤以降かなりノリノリで、WSの時のしずかちゃんっぷりとは大違い。それでもステージ上の存在感は圧倒的にBrad <<<< Rebなんだよね。Jeffがどんなにテクニカルで正確無比なソロを弾いても、Bradがハーモニクス&アーミング一発で持っていってしまう事はよくありましたがw、こうして比べるとやっぱりJeffの存在感って大きかったんだなぁ…なんて。
JackとKellyによる電話再現コント(Michael J. Foxからの映画主題歌依頼みたいな)の流れでThe Secret Of My Success。ラストのナナナ♪の合唱からこれまたnana songコーナー、JourneyやBeatlesを会場のファンと大合唱。
Brad作のナンバーと紹介された新作よりThere Is Life、新作の中でも最もキャッチーなメロディを持った美しいナンバーで、往年のNRサウンドを彷彿とさせるKellyボーカルによるパワーバラード。この日はBradの50歳の誕生日ということで、Bradは観客をバックにして記念撮影。昔のイメージからは大夫違う筋肉オヤジ化してるBradさんですが、お茶目なキャラで会場も和みます。NRのメンバー達は楽曲の明るさ同様に、人柄が良さそうでいつも楽しそうです。
ツインギターが映えるEddie's Comin' Out Tonight、そしてMichaelが所属していたGreat WhiteのOnce Bitten Twice Shy(懐かしいw)、Kellyの歌い上げるボーカルが素晴らしいSentimental Streetと続きます。2人のボーカルはもちろん、相変わらずこのバンドはコーラスワークが素晴らしい!
ここからアコースティックコーナー(Reb以外)。エレアコを手渡されたJackが、「イチ、ニ、サン、シ、ゴ、ロク(日本語で)… ヘイ、弦が多すぎる、俺はベースギタープレイヤーだぜ!」みたいなジョーク。ちなみにJackのHamerはMichaelが弾きます。 まずはForever All Over Again、97年のライブでもやってた曲で、何の収録曲だったか思い出せなかったですが、「Neverland」のラス曲ですね。再結成後の曲は新譜以外は、今回はこれのみ。
Forever〜を終えてRebが合流(この曲、最終日だけ演奏されたようで、Rebのレパートリーに無かったかな?)、エレアコでなくSuhrのままで参加w 会場からの「ウインガー!」の声にSeventeenのリフ弾いた瞬間は、ギャー!!!って感じで盛り上がる、、、俺が。
続いて今回もDamn YankeesのHigh Enough、そして遂にお待ちかねのGoodbyeですよ。って、Rebのアルペジオが違うー!普通に上行→下行のアルペジオに簡略化してるのは萎えです。これじゃ泣けないなぁ、なんて思いつつもやはりいい曲だ。2コーラス目の途中でBradが引っ込んだ時点で、あのアレンジ決定。「Good〜bye♪」で暗転(全員バンドセットに戻って)、シンセパッドがフェードインして「1・2・3・」“ダダダン♪”って、もうお約束なのですが、分かっていても涙が出そう。NR曲の中でも至上の名ソロだと思ってるラスソロをエモーショナルに歌い上げるBradさん。
新譜からWhatever Happened、そしてFour In The Morning(結局「7 Wishes」からは半分の5曲を演奏!)、本編ラスト2曲は当然、When You Close Your Eyes(涙)、そしてDon't Tell Me Your Love Me、もう言わずもがなの盛り上がり大会。やはりギターキッズ的注目はDon't Tell〜のJeffの高速エコノミーソロ、想像通りと言いますか、やはり得意のタッピングで料理してきたRebさんでした。会場のファンの多くが一斉にBrad→Rebと視線が動くのは流石というかw
アンコールは改めてBradのHappy Birthdayから。ケーキも登場して会場で合唱。焼酎をなかなか貰えないRebカワイソスw Michaelのピアノから、Kellyがじっくりと歌い上げるSister Christian。いつものアクションで、衰えを感じさせない極上のバラードボーカル。続けて新譜からYou're Gonna Hear From Me。そしてもちろんラストは(You Can Still) Rock In America、もうお分かりかと思いますが例の8フィンガーソロは(ry
極上のアメリカンロックを堪能した2時間強、本当にあっと言う間でしたね。やはりいい曲を持ってるバンドは強い、そして今でもそれをしっかりとファンの耳に届ける実力を兼ね備えている、という意味でもまだまだ彼らはバリバリの現役なんでしょう。しかしまぁ、やっぱりBrad Gillis、凄かったわぁ…。前回来日時はJeff真正面だったこともあって、今回はBradロックオンで心ゆくまで堪能させていただきました。
〜Setlist 2007.6.18〜(公演時間:約130分)
This Boy Needs To Rock (Incl. Highway Star)
Tell Your Vision
Sing Me Away
Touch Of Madness
Drama Queen
Rumours In The Air
Seven Wishes
The Secret Of My Success〜nana song〜
There Is Life
Eddie's Comin' Out Tonight
Once Bitten Twice Shy (Great White)
Sentimental Street
Forever All Over Again (acoustic)
High Enough (acoustic) (Damn Yankees)
Goodbye (acoustic〜electric)
Whatever Happened
Four In The Morning
When You Close Your Eyes
Don't Tell Me Your Love Me〜encore〜
Sister Christian
〜Happy Birthday Brad Gillis
You're Gonna Hear From Me
(You Can Still) Rock In America【Night Ranger】
Jack Blades (b, lead vo)
Brad Gillis (g, vocal)
Kelly Keagy (dr, lead vo)
Michael Lardie (key, vol)
Reb Beach (g, vo)