hello! progress!!

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『Arriving Somewhere...』Porcupine Tree

そういえば、しばらく視聴せずにいたPorcupine TreeのライブDVDを、久しぶりに引っ張り出して鑑賞しています。本作はアルバム『Deadwing』に伴うツアーの一環として、昨年10月にシカゴで行われた公演を収録したもののようです。コンパクトなステージ構成ながら、Pink Floydを思わせる幻想的な照明や、ステージ背後に映し出される映像演出が強く印象に残ります。

映像編集も非常に凝っており、純粋なライブ映像として見ると、ややエフェクト過多に感じられる場面もありますが、無闇に施されている印象はありません。あくまで映像作品としてのコンセプトに基づき、丁寧に構成された編集であるため、全体としては違和感なく楽しめます。

この映像を見ると、ウドーフェスでのステージが、このツアーの前半部とラストを抽出し、コンパクトに再構成した内容であったこともよく分かります。ミックスはかなりヘヴィな音作りで、確かにプログレ・メタル系のバンドとして括られてしまいそうな側面もありますが、それだけでは語れない魅力があります。やはりこのバンドの本質は、空間を生かしたアンサンブルの巧みさにあると感じます。

各楽器が前に出て自己主張するのではなく、透明感のある音のレイヤーを幾重にも重ねることで、空間そのものを構築していくようなサウンドは非常に幻想的です。プログレやメタルのリスナーだけでなく、Roxy MusicやU2などを好んで聴く人にも、十分に薦められる作品でしょう。

それにしても、実際にライブを観た際にも感じましたが、このバンドのドラムは非常にタイトで、演奏全体を引き締める存在感があります。改めて映像で確認しても、その格好良さは際立っています。