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Pat Metheny Groupの『First Circle』(1984年)に参加し、「天使の歌声」とも形容される美しいヴォイスを奏でるアルゼンチンのミュージシャン、Pedro Aznar。本作は1985年発表の2ndアルバムですが、録音自体は『First Circle』以前の1982年頃から行われていたようです。
PMGにおいてはヴォイスやマルチインストゥルメンツプレイヤーとして、歌以外にもパーカッション、サックス、ギターなど様々な楽器を演奏していたPedroですが、実は本職はベーシスト。アルゼンチンではプログレ系のバンドで活動していた経歴もあるようです。
本作は、Pedroがボーカルをはじめシンセサイザーや様々な楽器、シモンズ等のエレクトリックドラム等を用いて多重録音しています。エレクトリックなポップスにプログレの隠し味を加えたラテン・ナンバーから、ジャズ、そして美しいヴォーカル曲まで、彼のミュージシャンとしての幅広い才能を伺うことができます。
さらにゲストとして、当時のPMGの中心メンバーであるPat Metheny、Lyle Mays、Dan Gottliebが参加しています。Pedro、Pat、Danのトリオによる「Verano En Nueva Inglaterra」は、冒頭の数秒を聴いただけでメセニー色全開と分かるナンバーですが、ここでPedroの素晴らしいベーステクニックを聴くことができます。Jaco Pastoriusを彷彿とさせる速いパッセージのベースラインに自身のヴォイスをユニゾンさせた演奏や、ソロのテクニック、フレージングなどは、どこからどう聴いても超一流の専任ベーシストの仕事です。
PMGのツアーにおいてPedroがベースを弾くことはなかったようですが、本作を聴くと、後にRichard Bonaが同行したツアーで『Bright Size Life』の楽曲を再現していたのと同様のことが行えたのではないかと思わされます。「Para Acunar A Leila」ではシンセ、ピアノ、そしてRoland GRギターシンセのソロと、まるで「一人PMG」と言わんばかりの世界を構築しています。続く「23」ではゲスト3人が一堂に会し、11分を超える壮大かつ美しく幻想的な世界を繰り広げます。
