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音楽の話はここで書くかもしれません

「Mutacao」Celia Vaz

現時点でのこの夏ナンバーワンのご紹介。残念ながら「マジ グッドチャンス サマー」じゃないのw

ムタサォン

ムタサォン

セリアとメセニー、といったら「やさしい光につつまれて」のノルウェー人SSWを真っ先に思い浮かべてしまう私ですが、こちらはブラジル出身の女性ギタリストのセリア・ヴァス。81年のデビューアルバムです。
今年(発掘)発売されたCDのライナーによると、Celiaはバークリー時代のPatの学友で、あのToninho HortaをPatに紹介したのも彼女なのだとか! ギタープレイは控えめながら、スキャットを中心にボーカルも取るCeliaは、乱暴な例えですが女性版Toninho Hortaとも言えそう。軽やかなスキャットから美しい多重ボーカル、癒されるような緩やかで優しげなボーカルが印象的で、バンドサウンドから、アカペラ、弦楽四重奏まで幅広いサウンドを聴かせてくれる極上のブラジリアンフュージョンです。
81年と言えばPMGがNana Vasconcelosを迎えてヴォイスを導入するなど、大幅なサウンドの進化を遂げた「Offramp」を発表した時期。1年前にはToninho Hortaのアルバムへの参加など、この頃のブラジル人アーティストとの交流が後のPMGのサウンドにも強く影響を及ぼしたのかもしれませんね。
そして忘れちゃいけないタイトル曲「Mutacao」へのPat Methenyの参加。これがまた素晴らしく、ギターの音色も初期のPMGを思わせますねぇ。本作は今回初のCD化ということで、このような貴重な音源が今になって聴けるようななったことは非常に喜ばしいことです。(同時にToninhoの廃盤状態だったCDも再発されているので要チェックなの!)