2002年作『Speaking of Now』に伴う、新生Pat Metheny Groupの来日公演を収録したライブDVDです。映像の美しさとカメラワークの完成度が非常に高く、発売以来、繰り返し鑑賞しているお気に入りの一枚です。WOWOWでも放送されましたが、収録曲数の多いDVDが発売され、迷わず購入しました。
演奏内容が素晴らしいのは言うまでもありませんが、特筆すべきは映像演出です。プレイヤーの手元や演奏中の表情を的確に捉えたカメラの切り替えが非常に丁寧で、見どころの多い内容となっています。楽器演奏に詳しくない人であっても楽しめる、完成度の高いカメラワークと編集だと感じます。
収録曲は『Speaking of Now』からの楽曲が中心ですが、それ以前のナンバーにも大幅なアレンジが施されており、新生PMGの演奏力を強く印象づける内容です。特にドラムのAntonio Sanchezの存在感は圧倒的で、「Go Get It」や「The Gathering Sky」におけるドラムソロは、思わず言葉を失うほどの迫力があります。Paul Werticoのドラムも好みですが、この時期のバンドにおけるAntonio Sanchezのインパクトは格別です。
小型のソプラノ・ギターによる『Map of the World』サウンドトラックからの同名曲に始まり、Lyle Maysのピアノソロを導入に据えた「In Her Family」へと続く流れの美しさも印象的です。繊細で抒情的な展開に、自然と引き込まれます。
アンコールの「Song for Bilbao」では、Lyle MaysがスタインウェイのMIDIピアノを駆使したソロを披露。おなじみの展開ではありますが、何度観ても完成度の高さに感嘆させられます。
また、Pat Methenyに「Richard Bona on everything!」と紹介されたRichard Bonaのスキャットとベース・ソロも圧巻で、強烈な印象を残します。
このツアーでは、Richard Bonaのベースによるトリオ編成で演奏された「Bright Size Life」も披露されていましたが、本作には収録されていない点だけはやや残念に感じました。
ラストは、ステージを走って去っていくPat Methenyという、いかにも彼らしい締めくくりです。
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