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『Novo Brasil/Points of View』Nando Lauria

入手したばかりのCDですが、すっかり気に入ってしまい、ここ最近は頻繁に聴いています。
Pat Metheny Groupの「The Way Up」ツアーにおいて、2ndギタリスト兼パーカッション(いわゆる“なんでも楽器隊”の一員)として参加していた、ブラジル出身のコンテンポラリー・ジャズ・ギタリスト/マルチプレイヤー、Nando Lauriaの作品です。
自分が彼の名前を知ったのはPMGのライブ会場でしたが、本作は1990年代に発表された2枚のアルバムをリマスターし、2枚組としてまとめたもののようです。

Disc 1「Novo Brasil」は、軽快なボッサ・ナンバーで幕を開けます。アルバム全体を通して、爽快感があり、明るい日差しの似合う良質なブラジリアン・ジャズが展開されます。ボーカルはほぼスキャットが中心で、一部にポルトガル語と思われる歌詞や英語詞も含まれていますが、いずれも非常にポップでキャッチーです。
そのサウンドの雰囲気から、中期のPat Metheny Groupやトニーニョ・オルタと比較されがちですが、そこで「淡泊」と判断してしまうのは少し惜しいところでしょう。収録曲はいずれも親しみやすいメロディにあふれており、自然と口ずさみたくなる楽曲ばかりです。

確かに、トニーニョ・オルタを思わせるアコースティック・ナンバーがあったりと、ギター・プレイに注目すると複雑なボイシングや派手なインプロビゼーションが前面に出てくるわけではありません。しかし、キャッチーで質の高いメロディを生み出す力こそが、彼の最大の魅力ではないでしょうか。
さらに特筆すべきは彼のボーカルです。柔らかく、優しさを感じさせる歌声は非常に心地よく、ギタリストというよりも、ボーカリスト兼コンポーザーとしての魅力に強く惹かれます。多重録音によるボーカル・アレンジも美しく、加えてパーカッション、キーボード、ベース、さらにはアコーディオンまで演奏しているようで、そのマルチプレイヤーぶりには驚かされます。

Points of View

Disc 2に収録された2ndアルバム「Points of View」には、Lyle MaysとDan Gottlieb(初期Pat Metheny Groupのドラマー)が参加しています。そのため、サウンド面では自然と“本家”を思わせる雰囲気が色濃くなっています。
清涼感のあるメロディはそのままに、より緻密なアンサンブルが加わり、完成度の高い仕上がりです。Lyle Maysのピアノも相変わらず美しく、独特のリリカルな響きで楽曲全体を包み込んでいます。
Amazonでは全曲試聴が可能なので、気になった方は「Back Home」「Take Two」「Saudade (Longing)」あたりから試してみると、本作の魅力が伝わりやすいと思います。