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音楽の話はここで書くかもしれません

「藤岡幹大 presents」@高円寺ShowBoat/2015.2.17(tue.) 19:30〜

17日、昨年末のTRICK BOXのライブで発表された「藤岡幹大 presents」ライブに行ってきました。会場は同じく高円寺のShowBoat、プログラムは藤岡氏本人によるギター弾き語り、藤岡氏も参加する「雑賀泰行 変拍子セッション」、そしてレギュラーバンドの「TRICK BOX」という正に“藤岡幹大まつり”。
会場に用意された座席が程よく埋まる客入りの中、開演前にはフロアで藤岡氏本人がお客さんたちに声を掛けるというアットホームな光景も見られました。

(※許可を頂きライブの撮影をしています。掲載写真の無断転載等はご遠慮ください)

ギター弾き語り

まずはMartinのエレアコ(OOOC-16GTE)を持った藤岡氏による弾き語りでライブスタート。YouTubeなどで氏のチャンネルをチェックしているファンにはお馴染み(?)のナンバーを披露していきます。

1曲目はKing Crimsonの「Three Of A Perfect Pair」。エイドリアン・ブリュー本人もアコースティックで弾き語りを行うナンバーですが、ミニマルな6拍子、7拍子リフを弾きながら、意外にも(?)力強いボーカルで歌い上げていきます。
T,o,a,P,P(神前プログレ)/Mikio Fujioka - YouTube

続いてくるりの「バラの花」のカバー。ベースラインとアルペジオを同時に弾きながらのボーカル。かなり難しいことをやっていると思うのですが、あまりに自然なのでつい当たり前に聴き入ってしまいます。
ばらの花(昼休み)/藤岡幹大 - YouTube

軽妙なMCを挟みつつ、弾き語りのラストに披露されたのは井上陽水の「傘がない」。大胆にリハーモナイズされたコードワーク(つまり、あまりGFR「Heartbreaker」っぽくない(笑))、そしてサビではエレアコにディストーションをかけて激しくかき鳴らし、往年のフォークソングを見事に藤岡ワールドで再構築してみせます。
傘がない/藤岡幹大 - YouTube

[弾き語り Setlist]

  1. Three Of A Perfect Pair(King Crimson)
  2. バラの花(くるり)
  3. 傘がない(井上陽水)

雑賀泰行 変拍子セッション

2部は以前から見に行きたいと思っていましたが、仕事のタイミングなどでなかなか機会のなかった「変拍子セッション」。ドラマー雑賀泰行氏が主催、普段は「三軒茶屋GRAPEFRUIT MOON」を中心に活動し、当然藤岡氏もギターを務める凄腕揃いのバンドです。

まずはCAB(トニー・マカパイン率いる、デニス・チェンバース、バニー・ブルネルも参加するテクニカルフュージョントリオ)の「Night Splash」というハードコアなフュージョンナンバーでスタート。ストリートでも活躍するサックス横田寛之氏、ベース古谷圭介氏とギターのユニゾンキメもビシビシと決まりまくります。

続いてお馴染みTony Williams & Lifetimeの「Proto Cosmos」。速弾き、連続スウィープとフルスロットルで弾きまくりの藤岡氏。ホーンライクで流麗なホールズワースのギターが印象的な曲だけに、サックス横田氏が取るソロも見事にハマってカッコイイ!
Lifetime: The Collection

Lifetime: The Collection

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ここでしっとり(?)とJeff Beck版の「Diamond Dust」。マックス・ミドルトンによるRhodesのアルペジオを、古谷氏のベースラインに置き換えるアレンジが非常に印象的でした。
Blow By Blow

Blow By Blow

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お次はデレク・シェリニアンのバンドPlatypusから「Plat Opus」。MCでは「ジョーダン・ルーデスの曲」と紹介されていましたが… 頑張れキーボーディストの知名度(笑) オリジナルはピアノ主体の曲ですが、ギターを中心にサックスとのアンサンブルでテーマ等を見事に再現していました。
When Push Comes to Shove

When Push Comes to Shove

  • アーティスト:Platypus
  • Inside Out Germany
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ここで、ボーカルの斉藤健一氏を呼び込み、スキャットを加えたシャッフル曲を演奏(曲名不明)。そして、アルジャロウのカバーでも有名な(我々にはNice〜キース・エマーソンでお馴染みの)デイブ・ブルーベックの「Blue Rondo A La Turk」。あの舌が絡みそうな早口ボーカルを見事に決める斉藤氏。中間部では突如として弾きまくりセッション大会へと突入するバンドの面々、これは熱い!

ちょっと意外な選曲でExtremeの「Cupid’s Dead」です。中間部に変拍子セクションがあって、プログレ好きにも人気の高い曲ですね(!?)。この曲のみサックスの横田氏がお休みでしたが、Extremeのベスト盤に収録されたこの曲の「Horn Mix」が好きな私としては、サックス入りでも聴いてみたかった!(笑)
普段ハードロックなどは歌う経験がない、とMCで話す斉藤氏ですが見事にあの激しいボーカルを歌いこなしてみせました。 

ちなみに、変拍子セッション以降のギターは全てサーモンピンク(フェスタレッド?)のストラトを使用(ESP製ながらアセンブリ含めかなり中身はSuhrだとか)。ストラトらしい繊細なクリーンから、芯を残した骨太な歪みまで、ニュアンスの豊かなサウンドを聴かせてくれます。BABYMETALなどのサポートワークではEMG搭載の7弦E-IIでメタリックなハイゲインサウンドも操る藤岡氏ですが、自身のライブはあくまでナチュラルなストラトサウンドが持ち味。「Cupid’s Dead」もそんなクリアなサウンドで見事に弾きこなしていました。

ラストはセッションバンドではお馴染み「Spain」。もちろん斉藤氏のボーカルをフィーチャーしてのアルジャロウ風味を加味したアレンジ。アドリブセクションではクリーントーンのソロから入り、ディストーションサウンドになったらもう止められない超絶技巧の応酬。ベースソロ、ドラムソロも挟んでの変拍子セッションラスト曲に相応しい盛り上がりとなりました。


[変拍子セッション Setlist]
雑賀泰行(dr)/古谷圭介(b)/藤岡幹大(g)/横田寛之(sax)/斉藤健一(vo)

  1. Night Splash(CAB)
  2. Proto Cosmos(Lifetime)
  3. Diamond Dust(Jeff Beck)
  4. Plat Opus(Platypus)
  5. ???
  6. Blue Rondo A La Turk(Dave Brubeck)
  7. Cupid’s Dead(Extreme)
  8. Spain(Chick Corea)

非常に私好みの選曲が続いた変拍子セッション。このバンドが演奏する「First Circle」(レパートリーにあるそうです)も機会があったらぜひ一度聴いてみたいものです!

TRICK BOX

トリは藤岡氏率いるTRICK BOXが登場… といっても藤岡氏は既に1時間半の出ずっぱりの弾きっぱなし。しかしながら当然疲れなど見せず、この曲「AMANITA PANTHERINA」からスタート!
いつもながらの激しいドラムを聴かせたかと思ったら、1曲目終了後に突然足をつってみせる野口広明氏(笑) すかさず藤岡氏とベース小川洋行氏の漫談へと雪崩れ込むトリオのアドリブ力… ん?
野口氏の回復を待つように少し長めのMCを取ってから、付点8分のリズムトリックが面白い「イメージを持って踏切を渡る」へ。うーん、この曲が聴きたかったのです。
短いけど演奏もコードもテクニカルな「girl from...」。藤岡氏のボーカルもかなり板に付いてきた新曲「まわるは。」と続き、ラストはTRICK BOXそして藤岡氏を代表するこの曲、「HARMONYx」で〆となりました。
3月にはまた藤岡氏が中心となっての、面白いイベントが開催されるようですので、興味のある方は氏のTwitterやFacebookなどをチェックしてみるといいでしょう。

[TRICK BOX Setlist]
藤岡幹大(g)/小川洋行(b)/野口広明(dr)

  1. AMANITA PANTHERINA
  2. イメージを持って踏切を渡る
  3. girl from...
  4. まわるは。
  5. HARMONYx

姫路城ver -TRICK BOX

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※TRICK BOXの音源は現在はiTunes Storeにて手に入れることができます。

AMANITA PANTHERINA

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  • 藤岡幹大 of TRICK BOX
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イメージを持って踏切を渡る

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girl from. . .

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HARMONYx

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終演後のTRICK BOXのお三方、お疲れさまでした!