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音楽の話はここで書くかもしれません

『Dramatic Turn of Events』Dream Theater

たまにはCDの感想とか。

Dream Theaterの新譜。1992年からなので、れこれ20年近く聴いているバンドですが、近作はあまりピンと来なかったというのが正直なところ。この最新作も発売日には手に入れていたものの、最初の印象はやはりここ最近の彼らのアルバムを聴いたときのような微妙なものでした。しかしそれから1月弱、繰り返して聴いているうちに、ジワジワと良い感じになってきましたよ。
かつての名作『Images & Words』を彷彿云々〜といった声は各所で語られているようですが、確かに近作の中ではかなりメロディ・オリエンティッドな側面はあるものの、I&Wのような分かりやすいポップさ、キャッチーがある訳ではありません。ただ、曲の構成(アレンジ、ギターソロの構成なども)において、I&Wの収録曲をかなり意識して作られている曲があるなど、そこに気付くことのできる(メンバーチェンジ、しかもバンドを率いてきたポートノイの脱退というネガティブな出来事に不安を感じているかもしれない)長年のファンを楽しませようとする、彼らならではのユーモアというかサービス精神を感じました*1。またそれよりも、I&Wから20年という時間の積み重ねを感じさせる深みと多様性(バンドの成長)が、どこかI&Wの楽曲を彷彿とさせるこれらの曲の中に散りばめられているのが、長年聴いてきたファンとしてはとても嬉しいですね。

新ドラマーのマイク・マンジーニについては、予想通りと言いますかまったく不安も不満もありませんね。彼自身のパーソナリティの発揮は次作以降に期待したいところ、ということで。サウンドバランスも若干ギターが大きい気はするもののw、全体的に非常に各楽器の音がクリアで耳心地の良いアルバムに仕上がっています。ボーカルもこれまで以上に伸び伸びと歌えているように聞こえますし、バンド内の役割分担も音楽的な主導権とスポークスマン的な役割が、ペトルーシ、ルーデス、ラブリエと上手く割り振られたのでは?なんて想像をしてしまいました。
初回限定盤のボーナスDVDは、ネットでは3回に分けて公開された、新ドラマーオーディションの模様。

個人的には「Breaking All Illusions」がかなりのツボ。「Learning To Live」同様にマイアング作詞というのもポイント高いですね。この曲はバンドでも演ってみたいかも。

Dramatic Turn of Events

Dramatic Turn of Events

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*1:分かりやすい所では、On the Backs of Angels→Pull Me Under、Lost Not Forgotten→Under A Glass Moon、Breaking All Illusions→Learning To Liveなどなど… Lost Not Forgottenのギターソロの構成などは、Under〜をコピーした人にはかなり面白いでしょうw