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「BassDays」今沢カゲロウ

BassDays

BassDays

インディーズシーンを中心に、超個性的なソロベースのプレイスタイルを引っさげて年間膨大なライブ数をこなす、特殊とも言える活動を続けている、BASSNINJAこと今沢カゲロウ氏の新作はなんとメジャーレーベルからの発売(キングレコードの低音シリーズより)。今年に入って今沢氏に興味を持ったこともあって、以前のアルバムを数作耳にしていましたが、それらに比べても本作はメジャー初リリースということもあってか、比較的聴きやすい“BASSNINJAの自己紹介”的とも言えそうな内容になっています。
まずトラックリストを見て驚いたのが「チュニジアの夜」「処女航海」「枯葉」等のスタンダードの数々、メジャーということでの制約があったのか、と一瞬不安にもなったものの、これらのスタンダードのBASSNINJA料理の手法が実にユニーク。「チュニジアの夜」ではドラムに神保彰氏を迎え、テーマを5/4拍子にしたアレンジがガッコイイ!(以前紹介したWill Boulwareのアルバムでも同曲が変拍子アレンジされていたような…) Stevie Wonder「Don't You Worry ‘Bout A Thing」のカバーは、10分を超える長尺へと引き延ばされて、超絶ソロを交え、徐々にとその姿を変えていく所が面白い。中間部の展開とかもうプログレですw
カゲロウ氏の使用しているのはMoon製の6弦フレットレスベースのようですが、フレットレスでこれだけタッピングやスラップを織りまぜた演奏をすることが、尋常でないテクニックに裏付けられたものだというのは、ベース演奏に疎い僕でも容易に想像が付きます。ハーモニクスを効果的に用いたリリカルなフレーズから、マシュー・ギャリソンを思わせる高速ソロ、得意のトーキングモジュレーターやベースシンセを駆使したエフェクティブな演奏まで、カゲロウ氏の魅力が詰め込まれた1枚になっています。次は、やはりライブで見てみたいものですね。
本作にはCD-Extraとしてカゲロウ氏のループサンプラー等を駆使した動画が収録されていますが、早速YouTubeに上がっているようですw
今沢カゲロウ -Encyclopedia- -V-YouTube